あなたのご実家は、お近くですか?
今、誰か住んでいますか?
もしかしたら、空いた状態ですか?
この度、足を運んで下さったのは、実家を相続したお客様。
ご自身は、離れた場所で暮らしています。
今のままだと、誰も住まず、誰も使わないまま。
「どうにかできないか・・・?」
そう思い、相談を持ち掛けてくれました。
現在暮らす場所から、車で約2時間半。
今、移り住むという選択肢は、ひとまずなしとして・・・
この距離で、どのように使い、どのように維持するか?
なかなかに難しいパズルです。
そこで・・・私たちが提案したアイデア&キーワードは、
近しい方々にも、楽しんでもらえる場にすること。
言葉でいうと・・・「実家と宿のあいだ」という感じでしょうか。
ホテルのように仕立て、お客様自身もゲストの一人として利用する、
そんな風に仕上げませんか?とご提案しました。
場所は、徳島の南の端。
よき波が来る有名な海岸も、目と鼻の先!
ちょっと足を運ぶと、
楽しんでもらえること間違いなし!という景色が広がります。
さてさて、今回のプロジェクト。
まずは、敷地に立ち並ぶ数軒の建物を調査することから始めました。
そして、新旧入り混じる建物から、あえて減築することをご提案。
昭和13年に建てられた母屋と、奥にある納屋を残し、
その間を、屋根のある半屋外空間でつなげることをお勧めしました。
こうして完成したのが、こちら↓
冬のお引渡しとなりましたが、春が来て夏になれば、
チェアやテーブルを出して、日向ぼっこしたり、バーベキューしたり。
室内とはまた異なる、楽しみやくつろぎをもたらしてくれそうな、
気持ちのよい軒下空間となりました。
敷地のいちばん奥にあった建物も解体し、広ーく使えるお庭に。
樹木を1本、母屋からも軒下空間からも見える位置に植えました。
グリーンが加わると、その場が、一気に華やぎますね。
母屋は、一部、2階の床を取り除き、吹抜に。
高校時代まで暮らしていたお施主様も見たことのない、
ただただ驚くような木組みが現れ出ました。
まさに、建築当時の構造体が、85年の年月を経て、表舞台に出てきた感じですね。
スゴイ!開放感たっぷりの空間となりました!
ちなみに、現れ出たのは、木だけでなく。
完成時、ふと目の前、奥の方・・・窓の上に見えた1枚の写真。
「あれは…?」と尋ねると、お施主様も「あぁ!」
どうやら・・・ご兄弟が、お部屋に飾っていたスポーツカーの写真だったようです。
「違うんじゃなくてよかった」なんて、
想像を膨らませちゃうひと言もあったりして。
思い出話をひとつ分けてもらった気がして、嬉しくなりました。
残すもの。
なくしたから、産まれ出たもの。
そして、それらがMIXした新たな場所。
きっとこれから、お施主様をはじめ、いろんな方が交流し、
楽しい時間が流れることと思います。
思い入れのある実家で、その場をつくるお手伝いができた今回のプロジェクトは、
私共にとっても、とても有意義な経験となりました。
ありがとうございました。
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今月の「月イチ@ウェビナー」で、このプロジェクトを詳しくご紹介します
■日時:2024.2.16(金)17:30~18:30《再配信》2024.2.17(土)18:00~19:00
■開催場所:オンライン(ZOOMウェビナー)※顔が写らない視聴タイプのオンラインセミナー
■参加費 無料
ご興味ございましたら、こちらより参加申込み、お願いいたします
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